乳がんになると
何のがんでもそうですが、「がん」と診断されると「何で私だけが…」と思ってしまうと思います。
「私は死ぬんじゃないか」と言う不安、「何で私が」と言う怒り、「この先何をしたらいいの」と言う絶望感。今まで平穏無事に生活してきて、「病気」や「死」なんか考えなかったのに、これからはそうもいかなくなる。生活が一変してしまう事に戸惑いを感じない方はいないでしょう。
それは本人だけではありません。それを知らされた家族や親戚、友達も同様です。
しかし、がんになったからと言って諦めてはいけません。こういった不安や悲しみの気持ちから立ち直り、がんに立ち向かい、がんの克服をして現在元気に生活をしている方はたくさんいらっしゃいます。
がんの中でも女性に多いがんの一つ、「乳がん」は比較的良いと言われているがんになります。
乳がんに対する検査方法や治療方法が多岐に渉っている事、そのどれもが有効である事、また乳がんは早期発見によって完治させる確立もかなり高くなっています。
例え進行がんだとしても、乳がんには症状に応じた治療方法が見つけやすい病気でもありますので、「がんになってしまった」と落ち込んで悲観的にならないで治療を受ける事が大切なのです。
日本でも乳がん患者は年々増加傾向にあり、多くの方が病気と闘っています。
もちろん治療方法も年々進化しています。乳がんは怖いと思わず、早期発見、早期治療をする様に勇気を持って立ち向かいましょう。
乳がんは早期治療が大切
人間の体の中にある正常な細胞は、規則正しく体の為に働いています。しかしがん細胞はまるで違っていて、細胞を不規則に増殖させていくし、一ヶ所だけでなくリンパ管や血管に入り込んで、リンパ節や他の臓器等に転移してしまうし、それによって正常に動いている機能を破壊してしまうしと、やっかいな性格をしています。 この増殖のスピードが重要になってくるのですが、乳がんは他のがんと比べて増殖するスピードが遅いのが特徴です。場合によってはがんがあまり広がらずに小葉や乳管だけに留まる場合もあります。これは「非浸潤がん」「乳管内がん」と呼ばれています。 とは言うものの、やはり乳がんの多くはそれ以上に広がるものが多く、「浸潤がん」になってしまうケースが多い様です。 がん細胞の増殖スピードはともかくとして、がん細胞が体の中に広がっていくと正常な機能が破壊されてしまいますから、結果的に生命の危機に見舞われると言う事にもなりかねないのです。 乳がんも当然の如く、治療をしないで放置させてしまう事で、乳管に出来たがん細胞が周囲の組織に広がっていき、リンパ管に入り、リンパ節に広がり、行く行くは骨、肺、肝臓と言った臓器にまで広がり、命の危険にさらされてしまう事になるのです。 こういった最悪の状況を避ける為にも、治療は出来るだけ早くに行った方がいいのです。 また、乳がんの特徴でもある「しこり」ですが、多少大きめであったとしても、腋窩リンパ節に転移してあったとしても、手術だけでなくホルモン療法や化学療法と言う様な治療を組み合わせる事で、効果を高める事が出来る様になって来ています。
乳がんの仕組み
女性が出産をすると乳房から乳汁を分泌させます。乳房はとても大切な役割をしている体の器官なのです。 乳房の中には乳腺と呼ばれている物があり、これは腺組織や血管、神経、脂肪組織で構成されています。 乳腺組織から腺葉に分かれ、更に腺葉はいくつかの小葉に分かれています。小葉と言うのは赤ちゃんにあげるおっぱい等、乳汁出す腺房と言うのが集まって出来ている物です。 小葉が集まって出来ている腺葉からは、乳管が1本ずつ出ていて、乳管、小葉、腺房と繋がりあいながら乳頭に繋がって行っているのです。 乳がんが発生するのは、乳腺を作っている乳管、または小葉の内側にある上皮細胞にて発生します。最初に乳がんが発生して、そのまま乳管や小葉にずっとある状態の事を「非浸潤がん」や「乳頭内がん」と呼んでいます。また、乳管や小葉から出てしまったがんの事を「浸潤がん」と呼んでいます。 また、「パジェット病」と呼ばれている乳がんも有ります。これは乳管や小葉に留まるタイプの非浸潤がんが乳頭に達してしまって起きてしまうがんです。 先程記述した3つの乳がんですが、同じ乳がんとは言われていても内容は全く違います。また、同じタイプのがんであっても患者さん自身のがん細胞が活発化しているか、おとなしくしているかでも症状は変わってくるそうです。 乳がんが発生する理由は分かりませんが、乳房と乳がんの仕組みを分かっているだけでも、ちょっと安心するのではないかと思います。
月に1回の乳がん自己チェック
乳がんを見つける為に、自分の乳房のチェックを自分で続けていく事で、いつもと違う変化を感じる事が出来ます。 自己チェックを行う日は、乳房の状態が安定している状態、つまり生理が終わった4?5日後位が望ましいです。月に1回程度で構いませんのでこの期間に自己チェックをする様に習慣づけると乳がんの早期発見に繋がると思います。ちなみに、閉経後の方の場合は毎月1回自己検診チェックの日を定めて行う様にすると良いでしょう。 先ずは鏡の前に立って乳房の形を調べていきます。 上半身裸になり、両腕の力を抜いた状態で乳房の形をチェックします。先ずは左右の形に違いがないか、以前と比べて形が変わってないか、乳首の周りの皮膚にへこみが有ったり、ひきつれが起きたりしていないかチェックします。またただれている部分がないかどうかもチェックします。 次に先程紹介した乳房の形チェックを、両腕を上げた状態でも行います。両腕を上げるとしこりによってのへこみや、ひきつれが分かりやすくなります。 次は仰向けになって寝た状態でしこりをチェックします。背中の下にタオルや枕をあまり高くない高さにして入れます。そして右手を上に上げてチェックを行います。左手の指を使って右側の乳房をチェックします。ゆっくり滑らせる様にしてしこりがあるかどうかを調べていきましょう。脇の下のチェックも忘れない様にして下さい。それが終わったら、上げる腕を変えて反対側の乳房もチェックしましょう。 以上の事を月に1回でも行う様にすると良いでしょう。
どうして乳がんになってしまうのでしょうか
乳がんの原因の一つとされているのが「エストロゲン」と言われている物質です。エストロゲンとは女性ホルモンの事で、乳がんはこの影響を多大に受けていると思われているのです。 昔はともかく、今では乳がんに対する高い診断力と治療方法が普及しています。その為に乳がんは治る確率がとても高い病気として認識を受けるまでになってきているのです。とは言う物の、進行度合いが高くてはどんなに良い治療方法が有っても治る確率は低下します。ですからどうしても早期発見が重要になってくるのです。 しかし、こんなに乳がんの事が謳われているのに、まだまで無関心の方が多いのは事実です。 先程エストロゲンと言う女性ホルモン、または卵胞ホルモンが乳がんに影響をしていると言いましたが、このホルモンを受ける期間が長くなると発症する原因になるのではと言う見方が必要です。その為に、乳がん診断の1つとしてどれだけ今までにエストロゲンに身体がさらされていたかが重要なポイントになります。 乳がんの発症率が高いのが40代後半からと言われています。これは高脂肪や高カロリーの食材を頻繁に摂取する機会が増えたという事、出産の回数が昔に比べて少なくなったのと、初産の年齢が高齢化してきている事が関係しているのではないと言われているのです。 また、家族や親戚など近い所に乳がんの方がいる場合は、身体の状態が似ている場合もありますので、注意してチェックする必要が有ります。
乳がんの早期発見の為に【しこり】
よく、お風呂に入って体を洗っているときに偶然胸にあるしこりに気付き病院に行くと言うのを聞いた事があります。 胸にあるしこりを見つけるのは、偶然触って見つけると言うケースが多い様です。 一般的に乳房にしこりが有るのを見つけてしまうと「もしかして乳がんじゃないか」と心配する方もいますが、そのしこりの多くは良性の物であると言われています。乳がん以外の病気となると、「乳腺症」だったり「乳腺線維腺腫」だったりがあります。 ですから、しこりが有るからと言って直ぐに乳がんだと恐がらずに、先ずは専門医に診てもらうと言う事が大切になるのです。 しこりが良性であるのか悪性であるのか確かめる為に、マンモグラフィや超音波検査をします。どちらも小さいしこりを見つける事に長けていて、触診では分からないしこりを見つけてくれます。 もし、しこりが見つかったら、乳腺専門の機関が有る所できちんと診断を受けて悪性か良性かの判断をしてもらいます。怖いのは分かりますが、心配でストレスを抱える位なら、きちんと診察を受けて安心した方が良いと思いますよ。 もししこりが見つかって、乳がんの可能性が高いと判断されたとしても直ぐに切除と言う事にはなりません。針生検と言う手法を使う事が有ります。しこりは良性であれば切除する必要がないので、切除する前に針で確認をする方法なのです。 しこりが見つかったら、恐れず不安がらずに、病院で診断を受ける様にしましょう。
乳がんの早期発見の為に【乳房の痛みや張り】
乳がんを早期発見する為には、乳房の色んな変化を見逃さない様にする必要があります。 病院に来る方で多い症状は、乳房に痛みや張り感を感じると言う症状です。痛みが出てしまうのは様々な理由が有りますが、今のところ乳がんの症状と痛みが関係するのは考えにくい様です。むしろ、乳がんと言うよりは乳腺症と言う良性の症状である場合が多い様です。 痛みや張り感が乳腺症の症状であるならば、症状は生理が始まる前に強くなり、生理が始まった後に弱くなると言う特徴が有ります。また、乳腺が炎症している場合でも乳房に痛みや張りがでますが、同時に赤みが出たり熱を持ったりしますので、症状を見る目安になるでしょう。 しかし、乳腺症や乳腺炎症の症状だから、乳がんじゃないから大丈夫だなと思って病院に行かない様な感じにはしないで下さい。ただ痛いと言う理由だけでも乳がんであると言う場合が有るのですから。 痛みが乳房に感じられたら、やはりマンモグラフィや超音波検査などを受けて痛みの理由を確認する事が必要です。 これは違うから大丈夫と自分に言い聞かせて心の中で心配をするよりも、検査をきちんと受けて安心した方が良いと思います。 検診時には痛みがある場所、張りがある場所を問診した上でマンモグラフィを行い、必要に応じて超音波検査を行い痛みや張りの原因を探っていく事が多いです。痛みの原因は人によって違います。不安だては思いますが、勇気を持って検査を受けましょう。
乳がんを疑う症状
乳頭から出される分泌には色んな種類の物が有ります。 例えば乳頭から白い分泌液が出た場合ですが、授乳期であればそれも普通ですが、そうじゃない時に出ているのであれば注意が必要です。もちろん多少出ているだけであれば気にする必要はないのですが、気になる程度に出ているのであれば、薬の副作用とかホルモンの影響とか考えた方が良いでしょう。 また、一番気にして欲しいのはその分泌液の中に血液が混ざっているかどうかと言う事です。血液の色も赤かったり黒かったり黄色かったりと様々ですが、自己判断をしないで専門のお医者さまに見てもらう様にしましょう。 乳頭から血液が混ざった分泌液が出た場合、乳管に腫瘍、つまりしこりが出来てしまった状態であるケースが多いです。分泌液が腫瘍を通過した際に、腫瘍から出ている血液が混ざってしまい乳頭から出てしまったと言う仕組みなのです。 もちろんそれだけで乳がんだとは言えません。ですから乳がんかどうか調べるためにマンモグラフィや超音波検査と言った乳がん検診をする様になります。 次に乳がんを疑った方がいい症状として、乳頭のかゆみやただれと言った物が有ります。かゆみが出る理由には様々な事が挙げられますので一概には言えませんが、パジェット病と言う乳がんの種類であるケースも有りますので、放っておかない様にしましょう。ちなみにこのパジェット病は高齢者の方に多く見られる乳がんだそうです。 このようにどんな症状でも、乳房に異変を感じたら自己判断をしないで検査を受ける様にしましょう。
乳がんは増加傾向
乳がんの発生率を世界中で比較してみると、欧米諸国に比べて日本は1/4程度と比較的発生率が低いと言われてきていました。 しかし、近年になって日本でも乳がん発生率が増えてきていて今後も増加していくのではないかと懸念されています。その証拠に今では日本女性のがんで一番多いのが乳がんと言われる位にまでなっています。 まぁ、それは今まで発生率が高かった胃がんや子宮がんが早期発見、早期治療の効果により減少傾向にあるからと言う理由もあるからです。 乳がんの発生している年代を見て見ると、20代前半あたりから発生し始めていて、20代後半あたりから発生率が増加していて、40代の方が一番発生している現状に有ります。 ですから、若いと言って安心せず、20代でも可能性が有ると考えて早期治療に務めても良いかと思います。その為には定期的にマンモグラフィを受けたり、超音波検診を受けたりする事をお勧めします。 もし何かしら異変を感じたとしたら、すぐに専門機関で受診する事が大切です。「なんかおかしい」「もしがんだったら」なんて不安を抱え込むよりも、サッと乳がん検診をして安心を得た方が良いかと思います。 先程書いた様に乳がんは増加している、一番かかりやすいがんと言われてしまうと怖くなってしまいますが、無闇に怖がる必要はありません。乳がんは早期発見、早期治療する事で治りやすいがんでもあるのです。 もちろん今は予防法と言うものは確立されていません。ですから早期発見がとにかく大切になるのです。
乳がんが発生する要因1
乳がんが発生する原因で決定的な物は解明されていないと言われています。しかし、今までに乳がんになってしまった人の傾向を年齢や生活習慣等でみた場合に、共通する事が指摘出来る様なのです。 そこから割り出してみると、女性ホルモンと食事の関係性と言うのがかなり高い事が分かった様なのです。 【食生活の変化】 私達の現代の食生活を見てみると、昔と比べて欧米化されている事が分かります。これにより食生活が豊かになり、栄養もたくさん取れる様になってきました。ですから、昔と比べてみると子供の成長が早くなった事、初潮が早くなっている事、閉経が遅くなっている事が挙げられるのです。 これにより生理の時期が昔より長くなるので、女性ホルモンが長く活動する事になります。ですから乳がんになる可能性が高まってくると言う事になるのです。 この様な食生活は乳がんだけでなく様々な病気を引き起こす可能性が有りますので、バランス良い食生活が出来る様に心がける事が大切になるでしょう。 【生活スタイルの変化】 一概には言えませんが、仕事をしていて高学歴の女性に乳がんが多いと言われています。原因は妊娠未経験者、または初産が高齢で有る事が女性ホルモンに何らかの影響が与えられて乳がんになっているのではないかと言われています。また、女性ホルモンが少ない男性は乳がんになる方が女性の100分の1程度とかなり低いのも女性ホルモンが乳がんに関係していると言われる原因ともなっています。この事から乳がんは女性ホルモンに依存して起こると考えられています。